「一人暮らし用の冷蔵庫」
選び方 丸わかりマニュアル【保存版】

これから新しい生活を始める予定の皆さん! 環境が変わると気持ちも新しい気持ちになり、清々しく、そして背筋が伸びるような感覚になりますね。特に一人暮らしを始めるという方は、自分ひとりの空間で、気兼ねなく過ごせることを楽しみにしていることと思います。

新生活に欠かせない相棒家電、それが冷蔵庫です。ベストな容量・サイズは? おすすめは? 安く手に入れる方法って? そこで新生活をスタートさせる人向けに、一人暮らしにマストな冷蔵庫の選び方についてご紹介します。

1. 冷蔵庫の基本機能をおさらい

毎日動かし続ける冷蔵庫。もちろんご存知のことも多いかと思いますが、購入前に今一度、基本機能を確認しておきましょう。

冷蔵室:
2~6℃での保冷。さまざまな食材や飲み物を収納し、冷蔵庫で一番容量の多い場所です。

冷凍室:
-16~-20℃で凍らせます。冷凍食品・アイスなどを入れておく場所です。一人暮らし出したと作り置きの保管場所としても活躍します。

野菜室:
3~6℃での保冷。冷蔵庫より少し高い温度の方が野菜の鮮度が保たれるため、このような温度設定になっています。

パーシャル室:
-1~-3℃での冷蔵。すぐには食べない魚や肉やハムなどを表面が少し凍った状態で入れておくのに適した場所です。比較的スペックの高い冷蔵庫に搭載されています。

チルド室:
0~2度での冷蔵。生クリームやヨーグルト・チーズといった乳製品や納豆など、発酵しやすく冷凍させたくない食材の保冷に優れています。

このように、冷蔵庫と言ってもさまざまな機能があります。すべての機能を搭載した冷蔵庫はそれぞれの食材をベストな状態に保ててよいですが、その分サイズも大きくなってしまいます。というわけで、自分に必要な機能は何かは把握しておいた方がいいでしょう。

2. 一人暮らし用の冷蔵庫の選び方 —自炊派?しない派?—

冷蔵庫を選ぶときのときの目安として、よく以下の数式が取り上げられます。

家族数×70Lプラス常備品(100~150L)+予備(70L)

この数式に当てはめて検討すると、新生活に合う冷蔵庫の容量がわかります。
また、サイズごとに価格も変わってくるので目安を見てみましょう。

—冷蔵庫のサイズ別価格相場—

  • 80L……20000円~
  • 120L……30000円~
  • 200L……40000~50000円~
  • 300L……70000円~

※上記の価格はあくまで目安です。機能やメーカーにより異なります

一般的には一人暮らし用の冷蔵庫は80~200Lといわれていますが、どれだけ使うか、どのように使うかで、大きさも価格にも大きな違いが出てきます
ここで冷蔵庫選びのもっとも重要なポイントとなるのが、「自炊をするか・しないか」です。

自炊派なら

勉強や仕事中心の一人暮らしの人にとっては、毎日食料品を買うのは正直難しいものです。
週末にまとめ買いをしたり、冷凍庫を活用したりすることになります。
作り置きも取り入れると、平日もすぐに食事が摂れるでしょう。
自炊の方が圧倒的に食費も抑えられますし、栄養バランスもとりやすいですね。
自炊派におすすめは200L前後のものです。

「自炊が趣味!」「自宅に友人を招いて宅飲みしたい!」という人であれば、300L以上の一般家庭用のものも検討してみてもいいかもしれません。
300L以上になると野菜室などもあり、鮮度も美味しさも保つことができるので、料理好きには最適です。これなら結婚後もそのまま使うことができるでしょう。
ただしかなり大型になるので、置くスペースがあるかは要確認です。
また家電量販店では7万円前後が相場なので、お財布とも相談が必要です。

自炊しない派なら

ペットボトルの飲み物、フルーツ、ヨーグルトなどなど、最低限入れられるものでよい人であれば、80L程度の極小サイズのものでよいでしょう
値段も家電量販店では2万円前後で購入することができ、スペースもあまりとりません。

とはいえ、「普段は自炊しないけれど、時には友人を自宅に呼んで飲み会をしたい」「週末だけでもカップルで料理作りを楽しみたい」など考えている人には80Lでは足りなくなる可能性もあります。そういった場合には、120L以上のものを購入することをおすすめします。

以上のように、一人暮らしの人が冷蔵庫を選ぶ際は、スペースが許すようであれば少し大きいかなと思うサイズを選ぶことがポイントです。

3. 自分の家に適した冷蔵庫を決めよう

自分に最適な容量が分かったところで、次は自分の家に適した冷蔵庫を決めていきます。
以下の4ステップをご紹介します。

ステップ1:冷蔵庫スペースの周りのサイズを測る

まずは、キッチンの冷蔵庫スペースに置けるかどうかが重要です。
せっかく買ったのに「冷蔵庫が邪魔で通りにくい」「扉が開け閉めしにくい」「物が出しにくい」となると、使いづらさを感じてストレスになります
必ずメジャーなどで正確に測りましょう。

—確認点—
➀冷蔵庫スペースの大きさ、高さ
ただスペースに置けるかだけでなく、扉の開け閉めが十分にできるかどうかまで確認しましょう。

➁冷蔵庫の開き方はどれがよいか

冷蔵庫は、右開き・左開き・観音開き・両開きのタイプがあります。
壁の位置、利き手などにより使いやすさが異なりますので、生活スペースや自分の使いやすいものを選びましょう。
また料理スペースとの導線まで考えましょう。特に左利きの人は要注意です。

ちなみにプチ知識として頭に入れておきたいのが、冷蔵庫を置く際は壁から少し離しておく必要あるということです。
冷蔵庫は放熱するための空間が必要なためです。空間が足りていないと庫内が冷えにくくなり、電気代が余計にかかってしまうことにもなります。
くわしくは家電製品の「据付必要寸法」を確認しましょう。

ステップ2:搬入スペースを確認する

冷蔵庫を買っても、搬入ができなければ意味がありません。
間違いなくキッチンまで搬入できるかを事前に確認する必要があります。

特に大型の冷蔵庫がほしいと考えている方は、重要なポイントです。
(ネットで購入したものの、自宅への納品当日に冷蔵庫を運び入れることができず、返品となってしまった・・・ということは実は結構あるケース。くれぐれもご注意を!)

—確認点—
➀建物の廊下・階段の幅
極端に狭くなっている箇所がないか確認しましょう。
2階以上であれば、エレベーターの有無やエレベーターの大きさも確認しておきましょう。

➁部屋のドアの幅・高さ
ドアを開けた状態で通過できるスペースがどのくらいあるかを確認しましょう。
どうしても搬入が難しい場合は、ドアを一旦外して搬入させることもあるので、ドアを外した場合の幅も確認しましょう。
玄関口から入らない場合、掃き出し窓から搬入することもあります。
心配な場合は、冷蔵庫を購入する際にお店の人にサイズを追記した間取り図を見せて、あらかじめ相談すると確実です。

ステップ3:電子レンジのスペースも確認する

冷蔵庫と同様に一人暮らしに欠かせないアイテム、電子レンジを置く場所も合わせて検討しましょう。一人暮らしの場合、スペースが限られているため、小さい冷蔵庫の上に電子レンジをおくケースが多いです
電子レンジを冷蔵庫の上に置ける十分なスペースがあるか、また冷蔵庫の上部が耐熱仕様になっているものを選ぶ必要があります。

ステップ4:デザインを決める

冷蔵庫などの大物家電は、ワンルームなどの一人暮らしの部屋では思ったより目をひきます。
部屋のイメージを大事にしたい人は、他の家電製品や家具とのバランスを考えて、冷蔵庫のデザインやカラーを決めましょう

4. 一人暮らしの狙い目は、中古の冷蔵庫

転勤や就学・卒業にともなう引っ越しにおいて、冷蔵庫のような大物家電を、転居先にそのままもっていく人とそうでない人は半々程度といわれています。1年未満で冷蔵庫を手放す方も多いです。もし新品へのとりわけ強いこだわりがなければ、中古の冷蔵庫はコストも抑えられますし、魅力的な選択肢といえます。リサイクルショップの中には、中古品に保証を付けて販売しているショップもあります。

今買おうとしている冷蔵庫は何年使う?

厚生労働省が2011年に発表した「初婚の平均結婚年齢」を調査した結果によると、女性が29.0歳、男性が30.7歳でした。
つまりストレートで大学へ入学して卒業した人の場合、23歳で新社会人になりますが、女性ならば6年足らずで結婚するということです。結婚前に同棲する人も増えており、仮に1年間同棲したとすると、女性なら5年ほどで一人暮らしが終わることになる計算となります。

二人で住む場合、一人暮らし用の家電製品をそのまま使えるものもありますが、お互い持っている場合はどちらか処分することになりますし、特に冷蔵庫は一人暮らし用では容量が小さ過ぎるため、必ずといってもいいほど買い換えることになります。
一般的には「冷蔵庫の寿命は10年」などといわれますが、その寿命の前に手放す可能性が高いといえるでしょう。以上のことからも、中古の一人暮らし向け冷蔵庫には、比較的美品が集まってると考えられます

5. 鉄板の冷蔵庫収納アイデア

ここからは冷蔵庫を購入後の話。目に見える部屋はキレイにしているけど、冷蔵庫をふと開けるとゴチャゴチャと物が溢れていて何が入っているかすぐわからない! 一人暮らしに慣れてくると、よく起こりうることです。

一人暮らしの冷蔵庫 あるあるエピソード5選

  • 賞味期限一年前の微妙な味のジュース(しかも元彼からもらった)が奥から出てきた。
  • 納豆を買ってきて冷蔵庫に入れようと思ったら、奥に同じ1パックを見つけてしまった。
  • コンビニサラダを買うと付いている小分けのドレッシングで、使わなかったものが捨てられず、ついつい溜め込んでしまう。
  • 飲みかけのペットボトルが数本入っている。
  • 作り置きのカレーを取っておいたら、いつのものかわからなくなった。

そこで、こんな状態にならないために冷蔵庫の上手な収納方法を2つご紹介します!

➀ トレーで分類
冷蔵庫は奥行きがあるので、詰め込んでいくと奥のものが見えなくなり、つい忘れてしまいます。探し物をしていると賞味期限切れのものや小さいもの、あと少しだけ残っていたものなどが、奥の方から発見されるのはそのためです。
そうならないために、100均などの浅型トレーで分類して収納してみましょう。冷蔵庫の中が見やすく整理され使いやすくなり、さらに不必要なものも買わずに済みます。

➁ ラベリングする
調味料など細かいものは、ラベリングして並べておくと何がどれだけあるか明確になります。また、一人暮らしで活用する作り置きおかずを入れたタッパー容器も、ラベリングしておくと、いちいち中身を見なくてよいので時短にもなります。
ポイントは、冷蔵庫を開けた時に、パッと見てわかるようにタッパー容器の側面にラベルを貼ること。一緒に賞味期限も書いておくと、賞味期限切れの物で溢れかえる心配もなくなります。

冷蔵庫を開けると見えてしまう“ザ・生活感”。交際相手や友人が中を見たときにビックリ!なんてことにならないように、工夫をしてキレイにしておきましょう。

※こちらの内容は原稿作成時のものです。最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。